ブログ・コラム
2024.07.09
違いと間違いの違い
先週は、中小企業家同友会の全国総会に参加してきた。
総会と言っても、分科会もあり、私にとっては学びの場。
その中で、とても共感したこと。
それは、「違い」と「間違い」について。
報告者は、家業に戻り、ガンガン業績を伸ばしていた。
そのころに先輩経営者から言われたそう。
「違いと間違いってわかる?」
自分と意見が違う人のことを、
あたかも間違っているかのように言っていると。
報告者としてはそんなつもりはないというが、
「あなたの話しは、そう聞こえるよ」
そのようにフィードバックされたという。
報告者は、社長のあるべき姿というのは即断即決、強いリーダーシップ。
そういうのがかっこいいと思っていた
しかし社員さんからすると、自分たちの意見や考え方を言っても、
途中から自分の考えを言われるだけで、聞いてもらってない、
途中から話しを取ってしまうのだと。
社員の意見と社長の意見は『違う』のだけど、
それがあたかも、『間違っている』かのような話し方をしている。
自分が正しくて、相手がすべて間違っていると思ってないか?
すくなくとも、ひとからは、そう聞こえるよ、と。
社員さんは、意見を言わないのではない、
社長自身が言わせてない。
そんな話しだった。
その話しは、私もとても共感した。
思い当たる節がありすぎだ。
私たちアーティスティックスの経営指針書には、
行動理念の1つとして
「良好なコミュニケーション」
というものがどういうものかを明確にしてある。
これは、ある経営者から教えてもらったことを自分なりに落とし込んだこと。
・相手のことを理解する
まずは相手の意見を聞き切る。これを十分にやってから次のステップへ
・自分の意見を場に出す
あくまで『場に出す』という感覚
相手を説得するのでもなく、押し付けるのでもない
ましてや、相手の意見を否定しない
・合意形成をする
決定権者が主導的に
これを、ステップを踏んで順番に進める。
これは、社内のみならず、取引先や関わる全ての人と
このスタンスにできるだけ近づける。
少なくとも、こちらはそのスタンスで行く。
まったくこの関係が築けない顧客やパートナーとは
取引しない。
過去には、コミュニケーションでずいぶん痛い思いをした。
それによりたくさんの社員さんが会社を去っていった。
経営者としての、私の未熟さゆえだ。
その経験を踏まえて、自分なりにルール化した。
社員さんにもそうあってほしいと思い、経営指針書に掲載している。
私のみならず、私と当社社員さんや、当社に関わる全ての人と、
そのような関係を築きたいですね。