ブログ・コラム

2023.04.08

佐藤製作所という、銀ろう付けの中小企業が再生した話し

朝、テレビを見ていたら、

毎年賃上げをしている中小企業があるということで、

佐藤製作所という会社の話しをやっていた。

週刊ニュースリーダーという、

TOKIO城島リーダーが出てる番組、

見た人も多いだろう。

 

現在常務取締役の佐藤さん。

慶応大学をでて、IT企業に勤めていたが、

佐藤製作所に入社、たぶん家業なのだろうね(聞き逃したけど)

 

入社してみたら、赤字で

あと数年でつぶれるという状態。

80%を1社依存で営業はまったくしない、職人の会社。

 

まずやったのが、顧客を増やすために飛び込み営業。

今では、取引先が400社を超えるという。

 

しかし、そこは職人の会社、営業をするという文化がなかった。

会社をよくするために営業していても、

「どこで何しているんだ!とっとともどってこい!」

と電話が入る中、強引に、やるべきことを進めたという。

 

そして、平均年齢60歳を超える会社に、

新卒採用を進めた。

これも、社内から大反対。

 

でも、やってみると、ベテラン職人にもいい影響が。

社内の会話が増えた。

新人がベテランに教えを乞う。

ベテランも、やさしく教えてくれたという。

 

また、女性採用も多い。

この業界で女性を積極的に採用する会社が少ない業界なので

採用のライバルが少なく、いい人材が採用できた。

 

学校の求人をみて「ぎんろう職人になれます」を

おもしろそうと思ったそうだ。

 

いまでは、若手社員が新たな発想で、

個人客への商品開発

SNSでの情報発信

金属加工の体験教室

など、さまざまな活動が行われているという。

 

この話しを見ていて

私が興味を持ったのは、

戻って来いという連絡が入るような状態でも、

強引に営業 や採用を進めたというところ。

 

 

私の知っている会社も

近い会社があった。

そこも、1社依存、単価切り下げ、発注減少、赤字経営。

危機意識を持った社長のお子さんである私の知り合いが

なんとか改善しようとして動こうとしていた。

 

しかし、親である社長がそれを理解せず、

勉強とか営業とかいいから

会社に戻って業務を手伝えという意見だった。

 

知人は、会社の状況を変えたいと思いながらも

社長の指示に従った。

そのためかどうかは分からないが、

残念ながら、いまは会社を閉じたと聞いた。

私の知人も、会社を継ぐこともなくなった。

 

 

経営には、平常時と緊急時がある。

テレビで紹介されていた会社は、

社員さんの平均年齢が60才を超える

1社依存で、発注元が経営不振

自社も赤字経営が続き、あと数年で倒産

という、状態。

いわば、船に大穴が開き、浸水している状態。

 

こういう時には、ある種の強引さも必要。

行動することの大切さ、

周りの意見は聞くことも重要だが、

意見を聞くことと、振り回されたり言いなりになることの違いを

再確認した。

カレンダー

«4月»
      1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30       

ブログ内検索

アーカイブ