ブログ・コラム
2021.10.28
で、誰がやるの?
きょうは、社会起業家養成プログラムの第2回目.
そこでいろんな話しが出ました。
介護・福祉の話しもたくさん出たのですが、
そのあとに、参加者(うちの社員さんです)と話しをしていて、
「介護や福祉の話しはいろんなアイディアが出る。
でも、最後は『で、だれがやるの?』ということが課題になる」
という話しが出てきました。
地域が助け合う、そんなコミュニティができればいい。
公的機関が、とか、
制度や仕組みでとか、いろんな意見が出る。
そして最後は、
「で、それを誰がやるの?」
「あなたは、やるのですか?」
その社員さんは、数年間介護の現場や管理で働いた経験を持っている。
だから、他人事ではない。
いろんな意見が出たとしても、
では、あなたがそれをやるのですか?と問われれば、
多くの人が、Noだろう。
私の祖母が少し痴ほうが始まったころ、
まだまだ体は元気で、その状態がとても大変だった。
物がなくなった、盗まれたとよく言ってた。
そういうときの教科書的な答えは、
「どこいったんだろうね~、一緒に探しましょう」
私も聞いたことがある。
で、それをだれがやるのか?
私たち家族は、目の前で指をさされて
「あんたたちが盗んだんだろう!早く返して!!」
と、大きな声で言われ、時にはつかみかかってくる。
この状態で、家族が「一緒に探そうね」は、なかなかつらい。
私は、別の反応をしてしまった。
このやり方は、家族以外の誰かがやる方法のように思った。
こうすべきという話しがあっても、
で、それをだれがやるの?っていうのが抜けると、
どうにもならない。
これは、会社も一緒。
「会社がこうするべき」
みたいな意見は、
むかしはうちの会社でもよく出た。
大企業ならいざ知らず、
20名もいない我が社。
「会社が」っていうけど、それは誰ですか?
社長である私?それともリーダーの○○さん?
具体的に名前を入れましょう。
という話しをよくした時期があります。
いまでは、この話しは、みんな身についていて
ほとんどする必要のない会社になりました。
名前を入れられないような提案は、
ダメではないけど、非常に厳しく検討するし、
採用されにくいですよ。
だから、5W2Hで考えて提案しようと、
普段からよく言っていました。
会社とか、地域とか、公的機関とか、
そういう抽象的な概念で言うと
もっともらしく聞こえるけれど、
実効性は、ほとんどない。
だって、「私はやらないけどね」って言っているのと同じ。
それでは、どんな課題も解決しないな。
でも、そういう私だって、
こんなところで評論家っぽく語ってる場合じゃないな、
そんなことを思った、今日の勉強会でした。