ブログ・コラム

2021.01.15

SDGsを企業経営に活かす時のちょっとしたコツ

SDGsは17の大きな(地球規模の)目標(ゴール)が定められています。

その下に、169の課題(ターゲット)と232の指標という三階層になっています。

 

評価軸がとても具体的で、達成したかどうかが分かりやすく、とてもいいですね。

こういうシステマチックなものは大好きです。

 

その反面、これらをまじめに学べば学ぶほど、自分の無力さを感じ、

ともすると自分が何かをやっても仕方がないのではないか?

という気持ちになります。

 

例えば、

「8.働きがいも経済成長も」を見てみます。

この、働きがい、経済成長というキーワードを見ると、

民間企業の出番だなと思いませんか?

私は思いましたよ。

 

よ~しっ!

ちょっとやってみようか!

と思ってその詳細を見ます。

ターゲットを見てみると・・・・

「8.1 各国の状況に応じて、一人当たり経済成長率を持続させる。

 特に後発開発途上国は少なくとも年率7%の成長率を保つ。

 Sustain per capita economic growth in accordance with national 

 circumstances and, in particular, at least 7 per cent gross 

 domestic product growth per annum in the least developed countries」

 

あー・・・・・

ちょっとめまいが(笑)

話しが大きすぎます。

 

更にその下の指標を見ると・・・・

「8.1.1 一人当たりの実質GDPの年間成長率

 Annual growth rate of real GDP per capita」

 

だんだん気が遠くなってきました(笑)

 

このように細かく見れば見るほど、私たちが貢献できることがあるのだろうかという気になってきます。

もし、仮に、働きがいも経済成長も両方達成できるようにしよう!と

会社づくりをしていても、それが、一人当たり経済成長率を持続させることに

寄与していると言えるのか?

一人当たりの実質GDPの年間成長率を、何%押し上げているのか?

という迷いが出てきます。

私たちの努力で、この指標を動かせる気がしない(泣)

 

この迷路に、私も入り込んでしまった時期がありました。

でも、途中でふと気がついたのです。

論理的なつじつまを合わせることに、とらわれる必要があるのだろうか?

いや、そんな必要はないのでは?と。

 

極論を書きますと、指標をウォッチしながら、

ターゲットを達成することを企業が考える必要はありません。

なぜなら、その指標が改善したからと言って、私たちがやっていることが正しい裏付けにはならないし、

日本全体の指標が悪くなったからと言っても、私たちがやっていることが間違っているとは限らない。

私たちのような中小企業が、日本全体の指標を上げ下げする力があるわけじゃないですから。

 

もちろん、それを改善できる力を持っている大企業や、

画期的な発明できるベンチャーは、ぜひ取り組んでもらいたい。

 

しかし、私たち中小企業は、大きな方向性としてSDGsが指し示すところに貢献していれば、

それでいいのではないでしょうか。

 

ですから多くの中小企業は、SDGsの詳細を見すぎない。

一歩引いて、全体を俯瞰することです。

また、1つ1つの目標(ゴール)を見ること。

そして、自社の強みや機会、場合によっては弱みさえも組み合わせて、

社会やみんなのためになることが、なにができるのか、

それをアイディアを出し、考え、事業に組み込んでいくことです。

そのように考えると、途端にいろいろとアイディアが出るようになります。

 

中小企業がSDGsに取り組むときは、あまり細かいことにとらわれず、

全体を俯瞰して、社会と会社の両方に役に立つアイディアを出すためのきっかけとして

SDGsを活用するくらいが、まずはおススメです。

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